昨晩は零時半就寝、朝7時半起床。体調良し!ホテルでのビュッフェ形式の朝食ではもの珍しさもあり全種類制覇の勢いでモリモリ食べる。飲み物も美味しく、完全に食べ過ぎる。
9時ごろからロバニエミの街歩きへ。いよいよ異国で自分の足で経験値稼ぎである。ドラクエIIIの、冒険の旅、が脳内で流れる。スライムで全滅しないことを祈る。
方角や地図はあまり頭に入っていなかったが、ホテルの立地が非常に良いからか、歩いてすぐの場所に割と良いお店がたくさんある。サンポショッピングセンターや旅行者の案内所へ。ロバニエミグッズを興味深く拝見し、絵本や絵葉書、シロクマの大きなぬいぐるみ(80ユーロくらい?)を購入するかどうか迷いながら、結局はロバニエミTシャツを購入。自分は、旅やイベントに出かけて、素敵だと思った場所のご当地Tシャツを購入するのが好きだ。Sサイズで自分にちょうどよさそう。17ユーロ。
さらに歩みを進めると、登場したのはKスーパーマーケット。スーパーマーケットといっても、専門店併設・二階建ての中規模のショッピングセンター。まず専門店を眺める。マリメッコや、かっこいい靴(eccoというブランドらしい)のお店で心が躍る。購入についてはとりあえず保留する。日本の値段と比べながら物色するのも楽しみのひとつだと感じる。
続いてスーパーマーケット一階の食品売り場へ。自動ドアで一方通行の入り口を通って入場。昼食は自分たちで考える必要があったため、陳列商品のラインナップを見学しながら、昼食用のパンやビール、量り売りのサラダ・惣菜を購入。量り売り食品の多くはセルフサービスで、袋や器に食べたい量を入れ終えたら電子秤に乗せてボタンを押すとレジ用のバーコードシールが出力されるので、それを袋の口や器のフタに貼ってカートに入れていく方式だった(他の方がどうやって買っているかをみて真似する作戦)。チョコレートコーナーのみ、二度探したがどこに秤があるのかわからなかった(後で店員さんがやってくれた。どこにあったのかなあ)。それにしても、チョコレートの美味そうなことよ。10数種類のチョコレートたちが、食べられるのを待っている。日本にこんな売り場があったらメタボまっしぐらである。
レジでは、カゴからベルトコンベアに品物を出すのは客の仕事で、店員さんはレジを通してお勘定しながらコンベアの先に商品を流してくれる。商品はレジの先のシンク(?)にたまるので、それを袋に入れて持ち帰るしくみ(妻の機転で買い物袋があり助かった)。支払いはクレジットカードでOK。ともあれ、初めてのスーパーマーケット体験はなんとか無事に終わった。レベルが あがった!
スーパーマーケットを出て、世界最北のマクドナルド(と思っていたら、最北更新店舗がロシアにできたらしい。現在は世界第2位の店舗。)の外観を見に行ったりしつつ、二人のトイレ情勢が緊急事態を迎えつつあったため、ホテルへ戻ってトイレ+昼食。
スーパーで購入した昼食は美味しかった。妻は、水を買ったつもりがサイダーというありがちなミスだが、炭酸水も美味しい。昼間からビールをいただくのは少し罪悪感があるが、これも美味しくいただく。鳥のもも肉や、クロワッサン、オリジナルサラダ、ジャガイモのグラタンなどを食べたりしていると朝食に引き続き満腹。満腹なのに、購入したチョコレートをいくつかつまんだりしてしまうあたり救いようがない。満腹で猛烈に眠くなり、13時過ぎから10分ほど部屋で仮眠。
次のアクティビティの待ち合わせが13時半。階下に下りてしばらく待つも、迎えは来ない。よくよくチケットを確認すると、読み違えていて次の予定は実は四時間後。なーんだ、ということで再び街歩きへ。
ホテルサンタクロースの目の前には、古道具屋さんがある。この店でアラビア社の掘り出し物の陶器を見つけることは楽しみのひとつらしい。同じ名前の店舗をはしごしたり(アラビア社の食器が素敵)、ケミ川べりを歩いたり(整備されておりランニングに最適したくなる)、有名建築家アアルトさん設計の図書館を見学するなど、中心街を歩き回る。図書館では内観の素晴らしさやトイレの青い照明に驚いた。ドラゴンクエストについての書籍があるかどうかを検索したが、出てきたのはなぜかカンフーパンダの一件のみ。残念!書架のうち目に留まったのは、各国で翻訳されているサンタクロースの絵本。サンタクロースなんていない、と幼稚園のころにませた考えをもっていたが、この国にきて、この絵本を読んで、考えが改まった。サンタクロースはこの街に実在するのだから(絵本のように世界中をまわってプレゼントを届けることは難しい。その役を、周囲の身近な人々に委ねているだけだ)。
図書館を後にして、まだまだ歩く。明日利用する駅までのルートを確かめたり、建設中のサッカー場を見たり、今朝も寄ったスーパーへアルコール類を購入しに立ち寄ったりしながら7キロの行程。
ところでスーパーにはなぜかスロットマシーンがある。いつも皆さんが楽しそうに遊んでいていいなあ、やってみたいなあ、しかしなぜスロット?(と、しらべてみたら公益性もある現金賭博とのこと。ギャンブルに対する抵抗が少し薄くて済んでいるようだ。)
お酒の店へ。アルコール度数の高いお酒はスーパーの中の酒店ALCOにしか売っていないらしい。日本のお酒は栃木の日本酒のみ売っていた。割とどれもボリュームがありそうだったので、手軽そうなスミノフアイス(後に栓抜きが必要と気付く)と瓶ビールを購入。スミノフアイスは、ここではどこが製造国になるのかが気になる。17時、ホテルに帰還。
歩き回って喉が渇いていたこともあり、また、次の予定までの時間もあったため、ホテルのロビーでミネラルウォーターらしきものを購入。今度こそ水であった。高額だが普通の味だ(これも経験値!)。そして次の予定である、ラップランドサファリ社によるアクティビティ。昨日はケミ川クルーズだったが、本日もそうらしい(今日はサンタクロースに会いにいく予定は催行人数に至らずキャンセルとなり、かわりにバイキングクルーズとのこと)。楽しみだが、ホテルのサウナ時間とかぶってしまうことだけが残念。温冷浴したいぞ。(この願いは結果的には通じることになる)
アクティビティーでは、昨日同様、ライフジャケットや雨具を身につけてケミ川上のボートに。バイキングクルーズは、波の激しいところを横切ってしぶきが飛んでくるところを体験するという趣旨のようだ(ユニバーサルスタジオのジュラシックパークよりは濡れなかった)。波の激しいところはほんの一瞬で、あとは優雅なもの。両岸の家々から、川の中へ入るための専用レーンがある。サウナ用らしい。プールに入るための手すりを見るたびに、この国の人々かいかにサウナを愛しているかがわかる。
川の上で空を眺める。なぜか風船が空高く飛んでいる。結婚式かな、などと笑う。風は強めで、景色が良い。朝の時点の天気予報では既に雨が降っていてもおかしくないが、上空は快晴。妻の晴れ女パワーを感じる。空模様を観察すると、雨雲と晴れ空の境界がくっきり出ていて面白い。面白がっていられるのも束の間で、次第に雨雲が近づいてきて頭の上にかかりそうになってきた。18時45分、雨が降りそうだから戻るぞ、という旨の声を受け、スタート地点へ帰還。アクティビティー中断のようだ。次はこのまま車でトナカイ村だっけか、と思ったら、ガイドさんによるセンキュー握手。ほどなくして退出。終了時間より一時間以上早いためポカーンとしつつも、まあ、いいか!これならホテルのサウナにまにあう!と歩みを進める。小雨が降る。
戻る途中キオスクで念願のスロットに挑戦。途中で3ユーロくらい儲かるが、結局4ユーロ負ける。取り返したかったが、突っ込みすぎる前に時間的制約があって助かった。朝に設営していた広場では祭りが行われている。風船がときどき空に飛んでいく(これが川でみた風船だったのか!)。しばらく見ていたが、サウナサウナ!と19時10分、ホテルに帰還。20時までしかやっていないというサウナへGO!
五階の部屋と同じフロアあるサウナへ。四人でちょうどよい小さな部屋だ。1時間弱、水シャワーとサウナの繰り返しで楽しんだ。サウナには外を眺められる窓がついておりとても幸せな空間だった。焼け石に水を断続的にかけて、室内温度を上げるという先人の知恵の賜物のサウナ。裸の男たちとの片言英語での会話もはずんだ。フィンランドの弁護士さんに富士山について聞かれたので嫁の実家が富士山にあると話したら喜んでいた。会話は、虹が出ているので見てみろ、とか、今日の祭りには行くか、東京からきたのかい、いや、京都から、とか他愛のない話だけれど、心も身体もあたたまるひとときであった。フィンランド人は日本人同様シャイだが、サウナでは饒舌になる、という話も。
20時半、再び街へ繰り出す。夕食目当てだが店のあてはない。どうなる?
いくつかのお店の前を通ったが、駄目元で有名レストラン「ニリ」へ。予約なしでは入れない可能性もあったけれど、運良くOKだった。ロバニエミ最後の夜だからと奮発。前菜(ロバニエミマーケットという盛り合わせ)からとても豪華で目にも舌にも幸せなひととき。
…と思ったのも束の間、てんこもりの前菜の時点で二人とも腹八分目に到達してしまい、メイン(トナカイ肉、魚料理)も予想の3倍くらいの山盛り。美味しいことは美味しいのだけれど、大食い修行のようになって、いかに食べきるかを工夫して修行の気持ちで笑いながらいただいた。過去数年で最も腹が苦しい食事だった。忘れられない思い出になりそうだ。すごいボリュームである。デザートも根性で完食。
苦しがりながらホテルに戻り、ベッドに横たわりながら日記を書いていたが、気がついたらカーテンを閉めずに寝落ち。午前2時半ごろに目覚めたら、夕陽のようなお日様が赤々と街を照らしていた。この街の太陽は本当に沈まないのか…!
カーテンを閉めて再び就寝。