日曜日の朝。今日は一日フリー。9時半起床(疲れもあってか、この旅行始まって以来の寝坊)。今日は雨。このホテルは静かだしベッドがふかふかで、ものすごく休まった。自由行動の日でよかった。
朝食は9時半までだという思い込みがあったため、「(うわ〜い、朝食を食べ損ねてしもうた〜(涙)」とがっかりしていると、妻から、日曜日は11時まで朝食OKらしい、との嬉しい情報。やった〜!ガラス張りのエレベーターに乗り込み、一階の食堂で今日もモリモリ食べる(そしてモリモリと…)。
のんびりと準備して、11時半頃、ホテルから街歩きへ。昨日の港へのダッシュのおかげか、脚に少し筋肉痛があり心地よい。天気には恵まれず、やみそうにない雨が降っている。折りたたみ傘が壊れている〜、という笑い声をあげる妻。自分はダイソーで買ったカッパで武装して、いざ出陣。ハカニエミ駅のマーケットや、元老院広場、ウスペンスキー大聖堂などを歩いて巡る。雨が弱まると、カッパを着ているのもなんだか大げさで、濡れて歩みをすすめる。港のマーケット広場を見学。持ち手の形状がかっこいいラップランドな木のカップが欲しい。しかし、ひとつ30〜50ユーロ。買えないぞ〜!
歩みを進める。オットセイが水を吐く噴水で、オットセイのマネをして写真に収められたりしながら、エスプラナーディ公園の通りへ。イッタラ&アラビアのお店でうっとりするような食器類に目を輝かせてから、本日のメインのお目当てであふマリメッコ本店へ。2時間くらいじっくりと商品を選んで、妻、喜びのショッピング。おめでとう、おめでとう。ホクホクとのこと。良かったなあと思う。
さらに買い物は続く。ストックマンへ。新婚旅行も遅れたが、結婚の御祝い返しも遅れに遅れている。お祝いをいただいた方へお返しする品を悩みながら見定める(どなたに何をお贈りするかは難しい。あの方にはこれか、いや違う、ではこれかな、う〜ん…!)。どれだけの時間悩んだかわからないが、決まったもののみ購入して、残りは出直すことに。妻は元気そうだが、自分はもはやヘトヘトで笑顔も作れない。既に朝から17キロくらい歩いているようだ。17時半、買い物終了。
雨も強いし荷物もあるし、何より疲れていたため、贅沢だけれどヘルシンキ駅からタクシーでホテルへ帰還。おつかれさまでした…。
18時半、夫婦別行動。妻はスーパーマーケットへ。自分はランニングへ。この疲れは、体力的なものではなく、精神的なものだ。買い物は楽しいし、お土産の品定めも大切だが、このまま1日を終えて最終日を迎えてしまうのはあまりにも切ない。フィンランド最後の夕方、「私はスーパーマーケットに行きたい。君も自分のやりたいことをしたほうがよい」という妻の言葉に胸を打たれ、自分のやりたいことは何かを問う。疲れたから寝ることか?否。「朝、早起きしたら、この池の周りを走りに来たい」と2日前の朝に思った、素敵なヘルシンキの公園の光景が脳裏に浮かぶ。ここで走らなければ後悔する。
テニスウェアに着替えて、雨に濡れながらホテルから飛び出す。初日の青空とは違い、白く濁った雨空。この風景もまた、フィンランドのかけがえのない風景であろう。
ランニングは最高だった。どこまででも走れるような心持ちで、走る喜びが身体の疲れを上回る。健康な身体で、旅行先の地で、素敵な風景のなかを駆けることができることの、なんと素晴らしいことよ。さきほどまでは失われていた、大切な何かが身体によみがえった。後悔しない生き方を選択することを思い出した。ハカニエミ港、トーロ湾、ヘルシンキ中央駅、カイサニエミ公園、ハカニエミ港のコースを6キロ弱の道を35分くらいかけて走った(久しぶりのランニング、止まって歩くと脚の疲れの大きさに驚く。体重が増えてから、ランニングの膝への負担を怖がってあまり走れていなかったけれど、旅行前にピークから5キロくらい減量できていたこともあり、少しは走れる身体になってきたようだ。日本に戻ったら、またランニングを継続したい。そしてマラソンを走りたい)。
ホテルに戻ると、買い物を終えて部屋に戻った妻が温かくむかえてくれた。買ってきてくれた食材をいただき、ランニングのコース。旅を振り返った。ありがたかった。22時半、良い一日だったと思いながら就寝。